がん治療に使われる薬の中には、耳鳴りの副作用を引き起こすものもあります。
シスプラチンは代表的な耳鳴りや難聴を引き起こしやすい薬で、音を正常に処理するのに欠かせない内耳の働きを阻害することが原因です。
シスプラチンのような白金製剤に使われるプラチナは、耳の中に蓄積します。
よってがん治療を始めてすぐに耳鳴りが発生することもあれば、数年後に出ることもあります。
改善方法はステロイドやビタミンを用いることですが、特効薬ではありません。
改善しない場合はがん治療の方針そのものを変更する必要も出てきます。
聴力が回復しない患者には補聴器を使うこともあるので、耳鳴りを感じたら耳鼻科を受診して様々な立場の意見を聞くことが大切です。