がんにおけるワクチン療法は、患者の体内にがんに対する免疫を高められるような薬剤を投与することによって、症状の進行を抑え、場合によってはがん細胞自体を消失させることをねらう治療方法です。
現在行われているワクチン療法には主に、がん抗原そのものを投与する「ペプチドワクチン」、血液から取り出した細胞を人工的に培養し、樹状細胞を数多く形成して体内に戻す「樹状細胞ワクチン」、がん抗原のもととなる遺伝子を投与する「遺伝子ワクチン」の3種類があります。
どれも樹状細胞(抗原提示細胞)にはたらきかけるという点では一緒ですが、アプローチが異なります。
副作用は注射部位の赤みや発熱、だるさで、様々な種類があるがんの治療法の中でも比較的安全といわれています。